AESC、EV充電運用最適化に関する実証実験を開始

-日本企業4社で協業し、EVの利便性向上を目指す-

 リチウムイオンバッテリー大手のAESCは、株式会社モーション(本社:東京都文京区、代表取締役:上杉 顕一郎、以下「モーション社」)、株式会社プラゴ(本社:東京都品川区、代表取締役:大川 直樹、以下「プラゴ社」)、大和自動車交通株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役社長:大塚 一基、以下「大和自動車交通社」)の3社と、EVタクシー運行における充電運用の最適化システムおよび充電器制御システムの実証実験を2024年12月2日(月)より開始しました。AESCは本実証実験を通して得られたデータからバッテリーの劣化メカニズムを分析することで、EVユーザーがリアルタイムにバッテリー情報を得られる先進的な充電管理サービスの開発、バッテリー性能の向上、そして中古バッテリーの再利用など、サーキュラーエコノミーの実現を目指します。バッテリーメーカーが車載用バッテリーとEV用充電器両方からデータを取得することは業界でも革新的な取り組みで、今後のEV市場の成長に向けた重要な一歩となります。

 

 

実証実験の概要

  大和自動車交通社の保有するEVタクシー*¹の実証的運用を通して、モーション社の事業用EV向け充電管理ソリューション「Optiev」*²と、プラゴ社のクラウドソリューション「PLUGO OPEN CHARGE LAB」*³によりEVタクシーの運行状況に応じた充電スケジュールと適切な電力出力による充電運用を検証します。実証実験を通してより高度な充電計画を実現し、事業用EVの利用を最適化します。

 

 

 

*¹ 2024年11月現在、日産LEAFがEVタクシーとして東京都内で稼働中

*² バッテリーの各種データから、最適な充電スケジュールと充電出力を算出しレポーティングする充電管理ソリューション

*³ プラゴ社の持つ技術・サービスをオープン化しEV充電ビジネスを支援するクラウドソリューション。Optievと連携することで、タクシーの運行状況に応じた最適な充電スケジュールと電力出力による充電を実現

 

 

 

 

実証実験を通して目指すAESCの取り組み

 

<エンドユーザー向けクラウドサービスの実現>

  • 車載用バッテリーとEV用充電器から取得したビッグデータの解析結果を分析し、バッテリーを劣化させにくい最適な充電タイミングをユーザーに推奨するクラウドサービスの開発を行います。これにより、EVのリセールバリューを高めることが可能になります。
  • バッテリーの状態、標高地図、天気予報の情報を用いた高精度な残走行距離予測や充電時間予測を提供し、快適なEVライフを実現するクラウドサービスの開発を行います。

 

<次世代バッテリーの開発>

  • AIとビッグデータを用いて改良ポイントを見つけ、高性能な次世代バッテリーの開発につなげます。

 

<サーキュラーエコノミーの実現>

  • バッテリーのリユース・リサイクルを容易にし、資源の循環を促します。

 

AESC CTO 明石寛之

「当社は車載用バッテリーの普及を見据え、AIとビッグデータを活用した技術ソリューションの開発にこれまで取り組んでまいりました。日本企業が連携した本実証実験は革新的なチャレンジであり、この取り組みを通じて得られるデータを最大限に活用し、高精度なバッテリーの寿命予測ならびに、さらなるバッテリー性能の向上とサーキュラーエコノミーの実現に向けて技術開発を進めてまいります。」