AESC、米国フローレンス工場の拡張を発表 ー15億ドルを追加投資し、第2工場を建設ー

 リチウムイオンバッテリー大手のAESCは、米国サウスカロライナ州フローレンス工場の拡張を決定しました。15億ドルを追加投資することで、建設中の第1工場に隣接して第2工場を建設し、2027年の稼動を目指します。

 今回は2022年12月、2023年12月に続く追加投資となり、フローレンス工場への総投資額は31億2,100万ドルに達し、同地域に2,700人の雇用を生み出すことになります。生産能力は年間約50ギガワット時(GWh)となり、既存のスマーナ工場(テネシー州)、建設中のボーリンググリーン工場(ケンタッキー州)を含めた当社の米国における生産能力は年間約90GWhに到達します。

 当社は、BMWと次世代EV向けの最先端のバッテリーを複数年にわたり供給する契約を2022年に締結しました。今回のフローレンス工場の拡張によりBMWとの提携をさらに拡大し、同社のスパータンバーグ工場(サウスカロライナ州)に加え、メキシコ工場へもバッテリーを供給します。 

 当社は、地域社会のグリーン雇用の創出とお客様への安定的な供給を通して、米国の経済発展と持続可能な社会実現に貢献していきます。

 

■フローレンス工場概要■

・場所: 米国サウスカロライナ州フローレンス郡フローレンス・グローバル・テクノロジー・パーク内

・生産能力: 年間約50ギガワット時(GWh)

・使用エネルギー: 太陽光発電などを活用した「CO₂排出ゼロ」での操業

・総投資額: 31億2,100万ドル

・稼働時期: 2026年(第1工場)、2027年(第2工場)

 

 

AESC CEO:松本昌一

「私たちは、サウスカロライナ州およびフローレンス郡とのパートナーシップを非常に重視しています。同州は米国のEV普及における、最重要拠点のひとつです。当社とサウスカロライナ州が協力することで、地域に新たな雇用を生み出し、ともにクリーンな輸送におけるリーダーシップを高めていけることをうれしく思います。」

 

サウスカロライナ州知事 ヘンリー・マクマスター氏:

「AESCがフローレンス郡で4か月という短期間で2度の事業拡張を行ったことは、サウスカロライナ州と地域住民への信頼の証と捉えています。この投資はフローレンス郡にとってまたとない好機であり、サウスカロライナ州全体に良い影響が広がることを期待しています。」

 

AESCについて】

「持続可能な未来に向け挑戦し続ける」をミッションに掲げ、車載用およびエネルギー貯蔵用リチウムイオンバッテリーの研究・開発・設計・製造・販売を行う、日本に本社を置く電池技術企業です。2010年に電池供給を開始して以来、13年以上に渡る重大事故0という高い安全性と高品質を強みとして技術革新を推進するとともに、再生可能エネルギー・ストレージ・カーボンマネジメントなどの先端技術を駆使し、世界の脱炭素化への移行に貢献しています。2026年までに全世界で400GWh以上の安全かつ高品質なバッテリーを供給するため、現在世界6か国で新工場の建設を進めています。